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デンマーク留学&ヒュッゲな人生の楽しみ方
生涯教育の学校、フォルケホイスコーレへのデンマーク留学体験をもとに、一冊の本にまとめたお話。
電力を作り出している岩手県葛巻町と日本の再生可能エネルギーの課題を考える!
自分の町で電気を発電している町があることをご存知ですか?


このduck4のブログでも何度も登場している町。

岩手県葛巻町です。

100パーセントを超える電力を作り出している町です。


DSCF1779_convert_20120125133738.jpg

(葛巻町にある風車)



そこで、葛巻町で、

再生可能エネルギーについて!」

聞いてみることにしました。


役場の職員さんは...!

「町には、15基の風車があり、発電しています」

「その電力は、東北電力に買い取ってもらっています

「その買取分を換算すると、町で消費する以上の電力をつくりだしている

とのことでした。


それから、わたしはもうひとつ気になることがありました。

それは、あのこと...!

鳥のことです!


鳥が、風力発電のタービンに衝突する事例が、

北海道で、数多く、報告されているからでした。


オオワシオジロワシというワシが北海道に越冬したり生息しています。

そのワシたちが、風車に巻き込まれて亡くなることがあったからです。


町の職員さんに、「鳥の衝突事故の統計」について聞いてみました。

すると、町には、風力のタービンに衝突する鳥の統計はないそうです。


風車を建設するときに、愛護鳥団体からの反対の意見もありました。

そこで、風力タービンの間隔をあけて建設したそうです。


風をつかんだ町』前田典秀著(風雲舎)に、

風力タービンによる、「鳥への影響について」、

次のように書かれていたので、ここで紹介いたします。


鳥の生息地、常巣地、渡りのルートの事前調査が万全ではなく、
 地元の環境保護団体への説明や話し合いも不十分なまま風車が建設され、
 鳥の被害が発生しているところがある
」①

とありました。


つまり、

建設される前に、住民、環境保護団体への充分な説明がないまま

進められるケースがあるからです。


そこで、わたしは思います。


渡り鳥の飛行ルートや常巣地、生息地の調査結果をマップにして、

公表して欲しいものです。


そうすれば、納得する部分もあると思います。


なにかと、日本で開発事業を進めると、

住民の反対にあい、対立が起きてしまいます。


利益を独り占めにするのではないか

この調査結果は、本当か

など。


合意形成がなかなか進まないケースが多々あります。


合意形成には、

そこに住む住民が、利益が得られるような仕組みづくりも必要になるのではないでしょうか!?



話は、デンマークに変わりますが、

デンマークの風力発電は、地元の住民が投資の対象にしています。


風車のタービンの近くに住んでいる住民にとって、

その風車の騒音は、全く気にならないそうです。


なぜなら、

そのタービンが

おかね!おかね!おかね!おかね!

と言いながら回り続けているからです。


とテレビのインタビューで答えていました。


そこに住む人々がが、

利益をみんなで享受して配当できるような仕組みがあれば、

再生可能エネルギーの未来は、日本でもあるように思えます。



(引用文献

①『風をつかんだ町』前田典秀著(風雲舎)166頁7行~8行。











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[2012/01/31 08:30] | 大震災からの明日 | トラックバック(0) | コメント(10) |
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コメント
日本に帰った時、叔父の家に行ったら
屋根にしっかりと太陽光発電のパネルが
大量に有りました。
家の中は、暖かくて快適でしたし、
蛇口をひねれば、適温のお湯が出てきます。
余った電力は売る事ができて、10年で
元を取り戻せると。

しかし、町や村ではやはり風力発電ですね。
これも余ったら売る事が出来ますね。

[2012/01/31 13:38] URL | 太巻きおばば #-[ 編集 ]
鳥が風力発電のタービンに衝突するなんて!!驚きました>_<
けど保護団体からの反対意見も取り入れて、ちゃんと対策を施しているんですね。
岩手県葛巻町の人たちはきっと誇りに思ってますね。
私の町も、私が使う電気も、そうなって欲しいです。
[2012/01/31 19:01] URL | mariyakko #-[ 編集 ]
太巻おばばさんへ

こんばんは!

> 日本に帰った時、叔父の家に行ったら
> 屋根にしっかりと太陽光発電のパネルが
> 大量に有りました。
> 家の中は、暖かくて快適でしたし、
> 蛇口をひねれば、適温のお湯が出てきます。
> 余った電力は売る事ができて、10年で
> 元を取り戻せると。
>
> しかし、町や村ではやはり風力発電ですね。
> これも余ったら売る事が出来ますね。

叔父様のご自宅にソーラーパネルあるのですね!
いつでも、お湯がでるというのはいいですね。
それに、10年後が楽しみでしょう。

風力、太陽光、波による発電。
最近では、再生可能エネルギーに関する話題が盛んです。

でも、鳥目線でいくと、少々複雑でもありますが...!i-275i-274

[2012/01/31 21:01] URL | duck4 #-[ 編集 ]
mariyakko さんへ

こんばんは!

> 鳥が風力発電のタービンに衝突するなんて!!驚きました>_<
> けど保護団体からの反対意見も取り入れて、ちゃんと対策を施しているんですね。
> 岩手県葛巻町の人たちはきっと誇りに思ってますね。
> 私の町も、私が使う電気も、そうなって欲しいです。

日本では、鳥の衝突は、話題になっているようです。
でも、デンマークでは、鳥のと!の字もでないようです。
やはり、建設する前には、ちゃんとアセスメントは必要だと思います。

葛巻町でも、
デンマークの風力発電を参考にして作られました。

私たちは、デンマークから学ぶことがまだまだ多そうです!v-519v-521
[2012/01/31 21:06] URL | duck4 #-[ 編集 ]
渡り鳥の渡りのコースに風車が多いとすると事故はこれからも頻発するでしょうね。

白鳥などは、シベリアからまず、宗谷地方に入って、そこから、各地に分かれて飛んでいくようですし、逆に南から来る鳥たちは、渡島半島や胆振地方を経由して、大陸に渡るようです。

そういう渡り鳥を狙って、猛禽類も移動してきますが、その過程で猛禽などが風車に巻き込まれるんでしょうねぇ・・・

オオワシはフィッシュイーターですが、渡りの時期には鳥も襲うのでそういうことになるのでしょう。オジロワシは、小動物から鳥や魚に至るまで捕食するので、やはり渡りの時期に引っかかってしまうのでしょうね。

小型の鳥を狙う、ハヤブサやオオタカなども同じ目に合っているのかもしれません。
[2012/01/31 21:31] URL | まんがいんく #-[ 編集 ]
風力発電に野鳥の問題があるなんて全く知りませんでした。
人はよく”人間の都合”だけを考えて建設したり、自然を切り崩したりする事がありますが、そんなのは言語道断!自然も生き物も皆で共存しているのだから、しっかりと色々な問題を考えていかなければならないですよね。福島の原発の汚染水が海に放出されてしまった時は政府に強い憤りを感じました。

ところでデンマークの皆さんは風力発電の音が「おかね・おかね・・」と聞こえるというお話ですが、これと全く同じお話を日本の太陽光発電で聞いた事があります!

パネルがなかった頃は猛暑になるとうんざりしていたのに、パネルを付けて発電メーターをつけた途端、真夏の太陽が「おかね!おかね!」に見えるのだそうです。

おかねは矢張り魔物ですね(笑)
[2012/02/01 01:04] URL | みどり #-[ 編集 ]
こんばんは!!

確かに自分たちの都合だけで
建てたり壊したりしていましたね…
山が削られ山で生活していた動物が
追いやられたりするのと同じですもんね…

デンマークの方のインタビューちょっと笑えました(^^)
[2012/02/01 02:30] URL | りくなも #-[ 編集 ]
まんがいんくさんへ

おはようございます!

> 渡り鳥の渡りのコースに風車が多いとすると事故はこれからも頻発するでしょうね。
>
> 白鳥などは、シベリアからまず、宗谷地方に入って、そこから、各地に分かれて飛んでいくようですし、逆に南から来る鳥たちは、渡島半島や胆振地方を経由して、大陸に渡るようです。
>
> そういう渡り鳥を狙って、猛禽類も移動してきますが、その過程で猛禽などが風車に巻き込まれるんでしょうねぇ・・・
>
> オオワシはフィッシュイーターですが、渡りの時期には鳥も襲うのでそういうことになるのでしょう。オジロワシは、小動物から鳥や魚に至るまで捕食するので、やはり渡りの時期に引っかかってしまうのでしょうね。
>
> 小型の鳥を狙う、ハヤブサやオオタカなども同じ目に合っているのかもしれません。

わたしも、これから、猛禽類による、
風車への衝突事故は増えるのではないかと、
危惧しています。

猛禽類に関する繁殖、生息地の地図があれば、
見たいとも思っています。

話は変わりますが、
新空港を作ったりするときには、
鳥たちの生息地や縄張りのアセスメントを行っていました。

新しく石垣島に新空港を作るときに、
空港予定地のカラ岳周辺に、
カンムリワシの縄張りがあるということで
問題になったようです。

まんがいんくさん!
詳細の渡りのルート教えていただきありがとうございます。

普段、オオワシは、魚を食べるようですが、
鳥も襲うこともあるのですね。

NHKの番組でしたが、
北海道から青森に渡るヒヨドリの集団を襲うハヤブサのテレビが放映されていました。

猛禽類の生態を知ることにも
duck4は、関心をもつようになりました。i-275i-274
[2012/02/01 08:00] URL | duck4 #-[ 編集 ]
みどりさんへ

おはようございます!

> 風力発電に野鳥の問題があるなんて全く知りませんでした。
> 人はよく”人間の都合”だけを考えて建設したり、自然を切り崩したりする事がありますが、そんなのは言語道断!自然も生き物も皆で共存しているのだから、しっかりと色々な問題を考えていかなければならないですよね。福島の原発の汚染水が海に放出されてしまった時は政府に強い憤りを感じました。
>
> ところでデンマークの皆さんは風力発電の音が「おかね・おかね・・」と聞こえるというお話ですが、これと全く同じお話を日本の太陽光発電で聞いた事があります!
>
> パネルがなかった頃は猛暑になるとうんざりしていたのに、パネルを付けて発電メーターをつけた途端、真夏の太陽が「おかね!おかね!」に見えるのだそうです。
>
> おかねは矢張り魔物ですね(笑)


わたしも、おっしゃる通りだと思っています。

人間は、豊かに生きていくために、
どれだけ自然を壊してきたかを感じてしまいます。

稲作の始まり、産業革命、化学薬品、放射能など。
数を上げたら、切がないのかもしれません。

レイチェル・カーソンが言うように、
春になっても、全く鳥の鳴き声が聴くことがない。
「沈黙の春」が来ないことを祈るのみです。

これは、テレビで見た話です。
ある風車の所有者は、「おかね!おかね!」の聞こえるとか!?

いや、日本でもすね。
ソーラーパネルに太陽が降り注いでいる瞬間。
「おかね!おかね!」に見えてくる。

やはり、魔物です!i-275i-274
[2012/02/01 08:10] URL | duck4 #-[ 編集 ]
りくなもさんへ

おはようございます!

> こんばんは!!
>
> 確かに自分たちの都合だけで
> 建てたり壊したりしていましたね…
> 山が削られ山で生活していた動物が
> 追いやられたりするのと同じですもんね…
>
> デンマークの方のインタビューちょっと笑えました(^^)

自分たちの都合のために動くこと多いですよね!
東北地方は、再生エネルギーの宝庫といわれています。

海に波により発電できる岩手県で行われています。
研究所をつくる計画があります。
イギリスのスコットランドでは、実用化されています。

山の話でしたが、
これが、もし海だったら、魚が追いやられるという
問題が起きることでしょう。

わたしも、デンマークの風車の話。
「おかね!おかね!」にはとても笑えました。i-275i-274
[2012/02/01 08:17] URL | duck4 #-[ 編集 ]
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ニックネーム:ダック4(Duck4)
趣味:旅行、バードウオッチング(アヒル・ハクチョウ)
小著:『ヒュッゲの国からデンマーク流人生の楽しみ方』
(本の森出版)

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