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デンマーク留学&ヒュッゲな人生の楽しみ方
生涯教育の学校、フォルケホイスコーレへのデンマーク留学体験をもとに、一冊の本にまとめたお話。
北紀行の鉄道の旅(前編)
わたしは、仙台発10時38分の「はやて9号」の6号車20番席に座りました。

そのとき、これから、車窓から映し出される、ひとこま、ひとこまの映像。

それは、黄色に実っている田んぼ。

緑の山々の風景。

川。

空。

海。

それと、北の大地、北海道へと思いをはせる気持ちでいっぱいでした。


でも、9時間あまり、2回の乗り換えをする、長旅に思いをはせながら、

これが、飛行機なら、ホノルルまで行ける時間です。

と、思うと本当に長旅でした。


わたしの乗った「はやて9号」は盛岡駅に到着すると7割以上の人が

降りていきました。

車内はガラガラになりました。


この先は、真っ暗なトンネルの中を走り、時より町の風景が見えると、

また、トンネルの繰り返しです。

単調な風景もあり、お腹もすいてきたので、うちで作ってきた

チキンカツサンドイッチをほおばりました。


そのサンドイッチは、お肉屋さんで買った、チキンカツ。

キャベツを切り、隠し味として「オタフクソース」を加えました。

チキンカツがとてもやわらかく、おいしく頂けました。

そんなこんな、食事を楽しんでいるうちに、12時03分に

八戸駅に到着しました。


CIMG4778.jpg

(右側の緑の電車がスーパー白鳥9号)


CIMG4782.jpg

(真ん中の緑の電車がスーパー白鳥9号)


新幹線から、わたしの好きな特急電車「スーパー白鳥」に乗り換えです。

この八戸駅での乗り換えの光景もまもなく終焉を迎えます。

それは、東北新幹線が、新青森駅に今年の12月に延伸されるからです。

たぶん、この光景もこれが、見納めになることでしょう。


わたしの乗せた「スーパー白鳥9号」は、定刻の12時16分に発車しました。

この列車に乗る前に、わたしは「車窓から海を見たい」ということで、

函館駅に「どの座席に座ると津軽海峡が見えるのか?」を尋ねました。


すると、D側(デンマークのD)が見えるとのことだったので、わたしは、

切符を買うとき、4号車1番D席を座席指定してもらいました。


CIMG4785.jpg

(自動ドアには北海道と青森県の地図が図案化)


この「スーパー白鳥9号」は、八戸駅からの新幹線の乗り換え客で、

指定席でも7割近くの乗車がありました。

三沢、野辺地、浅虫温泉と停車して、青森駅到着で、5割以上のお客さんが

下車していきました。


この青森駅で「スーパー白鳥9号」の向きは逆方向になり、乗客は、

座席を進行方向へと向きを変え始めました。


そして、青森駅を発車。

津軽線に入ると、線路と道路が平行したところに家が並んでいて、時折、

神社も見えました。


「スーパー白鳥9号」は、単線区間を走行するので、待避線で待っている

貨物列車を横目に通過していきました。


CIMG4788.jpg

(スーパー白鳥9号の本州最後の停車駅、蟹田)


すると、車窓から海が見えました。

遠くには、かすかにフェリーが航行しているのが見えました。

海のそばには、家があり、まさにオシャンビューです。

でも、真冬はシベリアからの北風が吹き付けるので、生活が大変なのではと

思いました。


それから、10分ほど走行したことでしょうか。

「スーパー白鳥9号」は、世界一長い海底トンネル「青函トンネル」に入りました。

トンネル内は、複線で新幹線も走行できるような規格になっています。

そのため、線路はロングレールになっていて、継ぎ目の「ガタン。ガタン」という

音は、全くしません。

「スーパー白鳥9号」は時速140キロでトンネル内を走行します。


新幹線が新函館駅まで開通する2015年頃には、新幹線と貨物列車の両方が

走行するので、新幹線の速度も減速して走行するそうです。

ユーロトンネルを走行するユーロスターもトンネル内では、

貨物列車も走行するので、徐行するようです。


「青函トンネル」を過ぎると、そこは、北海道でした。

「スーパー白鳥9号」は北海道での最初の停車駅「木古内」に到着しました。

その後、津軽海峡沿いに沿うように走り、わたしの座席から海が一望できます。


車掌からは「函館山が見えます」という車内放送がありました。

CIMG4795.jpg

(車窓から見える函館山と函館市内)


「スーパー白鳥9号」は函館に15時12分に到着しました。


乗り換えで待つこと11分。

本日、3本目の列車は、函館を15時23分発。


CIMG4800.jpg

(特急北斗15号)


「北斗15号」札幌行きが、発車しました。

この「北斗15号」は、大沼公園、森、八雲、長万部、洞爺、伊達紋別、

東室蘭、登別、苫小牧、南千歳、そして終点の札幌に18時59分到着します。


所要時間は3時間36分かかり、最速の「スーパー北斗」と比べても、

停車駅も多く、旧型の気動車特急なので、36分も余計に時間がかかります。


「北斗15号」は、山あり、カーブがありの、線形もあまりよくない、

函館本線を、鋼鉄製の重い車体をふりふり、揺らせながら、直線区間では

最高速度の120キロ制限速度ギリギリまでだしたと思いきや、

曲線区間では、ブレーキを掛けながら走行していました。


車内でも駅弁は、買えるようです。

わたしの好きな駅弁で「いかめし」があります。

イカの中にもち米が入って、醤油で煮込む弁当です。

あの甘辛い醤油の香りと、イカともち米のもちもち感のハーモニーが

気に入っています。

しかし、「いかめし」は車内でも販売しないので、森駅で

立ち売りをしていないかホームを見てみましたが、いませんでした。

立ち売りのおじさんがいても、森駅では、30秒停車なので、

買うことはできなかったことでしょう。


そして、「北斗15号」は、東室蘭に到着しました。

これより先は、電化区間で、特急列車も1時間に1本運行します。

線形も直線区間が多くなり、最高速度120キロで走行しているようです。

古い気動車の特急列車でも少しは、快適に過ごせるようになりました。


苫小牧を停車後。

南千歳に向かう途中。

わたしのD席の反対側には、新千歳空港が見えてきました。

太陽も完全に落ち、外は暗闇に包まれていましたが、

滑走路に点灯しているイルミネーションが、わたしの目に

飛び込んできます。


もし仙台空港から飛行機に乗っていれば約1時間10分で

新千歳空港にランディングしているはずです。

「はやて9号」「スーパー白鳥9号」「北斗15号」を乗り継いで、

約8時間が経過しています。


でも、北海道の風景を車窓のスクリーンから眺めることができました。

それも8時間の「超長編映画」です。

間で、2回の乗り換えという休憩時間はありましたが、

やはり長い映画です。


南千歳からは、

新千歳空港に向かう「快速エアポート」 (1時間4本)

釧路に向かう「特急スーパーおおぞら」

帯広に向かう「特急スーパーとかち」

室蘭に向かう「特急すずらん」

函館に向かう「特急スーパー北斗」「特急北斗」

普通列車が、1時間に3本。

それに貨物列車も運行しています。

JR北海道の中では「超過密ダイヤ区間」です。


そうこうしているうちに、札幌市街地に入り、新札幌に停車。

そして18時59分に「北斗15号」は札幌駅に到着しました。
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[2010/09/24 06:50] | 北海道(ホイスコーレ札幌) | トラックバック(0) | コメント(0) |
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Author:duck4
ニックネーム:ダック4(Duck4)
趣味:旅行、バードウオッチング(アヒル・ハクチョウ)
小著:『ヒュッゲの国からデンマーク流人生の楽しみ方』
(本の森出版)

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duck4の定点観測ポイントの川には5羽の滞在組のハクチョウさん。大空を飛ぶことができませんが、元気に毎日、川を泳いでいます。この地域の人々にも愛され続けているハクチョウさんたちです。これからも、定点観測ポイントにいる飛べないハクチョウさんのこと中心にブログを配信していきます。今後ともに、宜しくお願いいたします。ブログ主宰者duck4より!

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