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デンマーク留学&ヒュッゲな人生の楽しみ方
生涯教育の学校、フォルケホイスコーレへのデンマーク留学体験をもとに、一冊の本にまとめたお話。
番地まで覚えているハクチョウさんたちの記憶力!?
渡り鳥さんたちは、番地まで覚えているのでは?

先日、パッサーさんから、

「ちゃんと飛来してくる渡り鳥さんもいるので、番地まで覚えているのは!」

というコメントをいただきました。


そして、同じ疑問を感じていたduck4。

そう思うようになったのには

七北田川で滞在組のハクチョウさんたちや飛来組のハクチョウさんたちを見ていて、

ヒトと同じように、ハクチョウさんたちにも、番地まで覚えているのではないか。

そう疑うことのない事実を何度も目撃しているからなのです。

【迷子にならずに戻って来た滞在組のハクチョウさんたち】

例えば、もう3年くらい前になるかと思いますが、

滞在組の斑ちゃん、おちびちゃん、チンさんたちが、

七北田川を離れ、遠い支流の梅田川まで泳いで行ったことがありました。


あとで、いつも給餌している地元の方の聞いたところ、

「以前、梅田川でも、給餌していたヒトがいたからではないか?」

と言っていました。


それは、滞在組のハクチョウさんたちの記憶の中では、

梅田川では餌をもらったんだ。

ということをひとつのエピソードとして記憶していたらか

行ったのかもしれません。


そして、もらえないことがわかり、再び七北田川に戻ってきましたが、

地図もないのに、よく戻って来られたと。

duck4なんかは

滞在組のハクチョウさんたちの行動を見てそう疑問を持つようにまりました。

【時間になると地元の給餌する方のところで待っている滞在組のハクチョウさんたち!】

その他にも記憶していなければ説明できない、

5.5羽の滞在組のハクチョウさんたちの行動があります。

それは、いつも決まった時間にちゃんと、

いつも給餌する地元の方のところにやって来ては、待っています。


毎朝、給餌する地元の方が、朝必ず餌をくれるということが、

いつも続いている習慣の上で理解しているからでしょう。


ということは、滞在組のハクチョウさんたちの中には、

「空間」や「時間」という概念も備わっているのではないかと思っています。


DSCF4162_convert_20150623073620.jpg

(いつも給餌している地元の方を待っている5.5羽の滞在組のハクチョウさんたち!

【毎年、七北田川で子どもを連れて越冬地に選ぶスミスさん一家!】

2年前に、初めて、出会ったスミスさんご一家

その時には、5羽の子どもを連れて来ました。

今シーズンも2羽の子どもを連れて来て七北田川で越冬しています。


なぜ、ナビゲーションもなければ、地図も持たずに、迷うことなく、七北田川に来れるのか?。

それには、どこにどんな高い山があり、川があり、海があるということを覚えていなければ、

わざわざ日本。それも宮城県。仙台市の七北田川には来られないはずです。


他に、あげればたくさんありますが、

ハクチョウさんたちは、どこに何があるという、

ヒトでいう住所、番地が頭の中に記憶されているということで、

説明しなければ、説明しきれないと思います。

DSCF0872_convert_20160102210133.jpg

(今年も七北田川で越冬しているスミスさんご一家!


ヒトの記憶とは

ところで、ヒトの記憶とは、「感覚記憶」、「短期記憶」、「長期記憶」からなっています。

この「感覚記憶」とは、ヒトが目で見たり、耳で聞いたりして入ってくる記憶のことです。


例えば、目から入る視覚による記憶では、

1秒程度の記憶しか残りませんが、

耳から入る聴覚による記憶では、およそ5秒程度と言われています。


その目や耳から入った情報を一生懸命に覚えようとして、

記憶にとどめることを「短期記憶」と言います。

その保持できる時間は、約10秒ほどと言われています。


そして、短い時間で記憶したことを、長い時間ずっと記憶にとどめようとすること「長期記憶」と言いますが、

これには「宣言的記憶」と「手続き的記憶」の2つあります。


その「宣言的記憶」の中にも、

ある言葉の意味を覚え知識とする「意味的記憶」と、

ある出来事や時間を覚えている「エピソード記憶」があります。

そして、「手続き的記憶」とは、自動車の運転方法がわかるということになります。


鳥さんたちが記憶できるのには海馬があるから

また、鳥さんたちの話に戻しますが、

なぜ、迷わずに毎年のように渡り鳥は、日本にやって来られるのか?

そして、寒くなる冬になる前に、貯食していて、

食料を探し当てる鳥さんがいるのか。

それは、鳥さんが記憶したことを活用して生きているからだと思います。


例えば、ハクチョウさんたちも、秋と冬に渡りを繰り返しますが、

それは、場所を覚えているから、

毎年、迷わずに越冬しているのではないかと思っています。

【同じクッチャロ湖に現れるコハクチョウさん!】

ところで、この2年ほど、duck4は、クッチャロ湖で

標識をつけたコハクチョウさんのマルちゃんに出会っています。


そのコハクチョウさんなんですが、

それも数年前にクッチャロ湖で標識が装着されました。

毎年同じルートを通って、渡りをしているのか、これだけではわかりませんが、

恐らく、このコハクチョウさんにとっては、このクッチャロ湖という場所を覚えているからこそ、

この年もここで越冬したのではないかと思います。


DSCF0305_convert_20140503080801.jpg

(同じ場所で足環を装着してまた飛来しているコハクチョウさんのマルちゃん

なぜ、場所などを記憶できるのか。

それは、ヒト同様に、鳥さんたちにも空間認識ができる海馬があるからなのです。


鳥さんたちの海馬とは

今、duck4が一生懸命、鳥さんたちの理解を深めながら読んでいる

細川博昭著『鳥の脳力を探る』(サイエンス・アイ新書)によると、

海馬について次のようにまとめています。

①大きな空間認識が必要な鳥さんほど海馬が発達している。

②托卵する鳥さんほど海馬が大きい。

③渡り鳥の中には海馬が発達している鳥さんはいるがまだ解明されていない。

④餌を蓄えておく鳥さんたちは、秋から冬にかけて海馬が大きくなり、夏には小さくなる。

⑤記憶力を必要とする鳥さんは、海馬が大きい。

⑥伝書鳩は、短い期間で海馬が発達した。


ハクチョウさんの空間記憶とは

最後になりますが、ハクチョウさんたちは、秋と冬に渡りを繰り返しますが、

それは、空間や場所を記憶して覚えているから、

毎年、迷わずに越冬しているのでしょう。

渡り鳥のハクチョウさんたちにとって、脳力がどのくらいあるかduck4にはわかりませんが、

きっと、海馬のおかげで、毎年の渡りができているのは確かなことかもしれません。

(参考文献

細川博昭著『鳥の脳力を探る』(サイエンス・アイ新書)



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[2016/01/05 06:10] | 続・滞在組⑨ | トラックバック(0) | コメント(6) |
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コメント
duck4さん、今晩は
長文の投稿、お疲れ様です。
渡り鳥が毎年同じ場所へ戻ってくるというのは物凄いことだと思います。
ツバメさんは前年と同じ巣に帰ってくることが知られています。
まさに丁目番地まで覚えているんですね。
ハクチョウさんは身体も脳もずっと大きいのでより優れた能力を持っているのではないでしょうか。
[2016/01/05 19:09] URL | ハロゲンくん #-[ 編集 ]
こんばんは

>ということは、滞在組のハクチョウさんたちの中には、
>「空間」や「時間」という概念も備わっているのではないかと>思っています。

こういった現象の解明は遺伝子情報というレベルまで進んでいるようですね。私の友人の一人は生体時計の研究者です。その研究は鳥から入ったようで、鳥のことはたいへん詳しいです。面白いサイエンスの世界だと思います。
[2016/01/05 20:42] URL | Gabacho #nH0dgipQ[ 編集 ]
人も持っているのでしょうね。
今は時計もあり、ナビもあり。
すっかり頼りにしていますが、少し前まで人間も持っていたと思います。
わたしはナビがありませんが、何となく方角がわかったり、以前通った道だと、2度目かなあ、と感じています。
鳥さんの顔を覚えられれば、この子は去年も来た。と確信出来ます。

鳥さんの行動や五感、もっと3知りたいです。
[2016/01/05 21:45] URL | パッサ- #-[ 編集 ]
ハロゲンさんへ

おはようございます!

> duck4さん、今晩は
> 長文の投稿、お疲れ様です。
> 渡り鳥が毎年同じ場所へ戻ってくるというのは物凄いことだと思います。

いろいろ仮説がありますが、それを知るだけでも渡り鳥さんたちにはロマンがありますよね!

> ツバメさんは前年と同じ巣に帰ってくることが知られています。
> まさに丁目番地まで覚えているんですね。

たぶん、記憶しているのでしょうね!
ツバメさんも海馬の中に空間情報がインプットされいるのでしょうね!
1回の渡りだけで、よく、洋上を迷わずに飛ぶには、
それなりの他の脳力があるからなんでしょうね!

> ハクチョウさんは身体も脳もずっと大きいのでより優れた能力を持っているのではないでしょうか。

ハクチョウさんは、貯食をしませんが、渡りをします。
脳がどのくらいの大きさかわかりませんが、
きっと海馬の中には、空間を認識したりする脳力があるのでしょうね!v-519v-521
[2016/01/06 07:50] URL | duck4 #-[ 編集 ]
Gabachoさんへ

おはようございます!

> こんばんは
>
> >ということは、滞在組のハクチョウさんたちの中には、
> >「空間」や「時間」という概念も備わっているのではないかと>思っています。

この時間になると集まってきたり、またこの季節になると、
遠出をする滞在組のハクチョウさん。
脳の中に、空間や時間の認識もあるのではないか?
ずっと、斑ちゃんたちを見てきてそう思うようになりました!

> こういった現象の解明は遺伝子情報というレベルまで進んでいるようですね。私の友人の一人は生体時計の研究者です。その研究は鳥から入ったようで、鳥のことはたいへん詳しいです。面白いサイエンスの世界だと思います。

遺伝子情報までその研究が進んでいるんですね!
鳥さん研究者の本を読んでいるところですが、渡りなどの行動を海馬と結びつけて論じているようです。
本当に、渡りをひとつ考えるだけでも奥が深いテーマです。

また、冬至が過ぎ、これから日が長くなってきているので、
鳥さんたちは、その変化にもう気づいているのでしょうね!v-519v-521
[2016/01/06 07:56] URL | duck4 #-[ 編集 ]
パッサーさんへ

おはようございます!

> 人も持っているのでしょうね。

たぶん、そうだと思います!
原始のヒトたちは、鳥さんたちが有していた能力を
持っていたことと思います。

> 今は時計もあり、ナビもあり。
> すっかり頼りにしていますが、少し前まで人間も持っていたと思います。

文明の利器が発明され、それに頼ることになり、
鳥さんたちが持つ能力も必要なくなり、
退化していったのでしょうね!

> わたしはナビがありませんが、何となく方角がわかったり、以前通った道だと、2度目かなあ、と感じています。

確かに、わかります!
2度行けば、わかるということ!
そこには、目印となるものを覚えているから、その目的地に辿れるのではないか。
ということを本で読みました!

きっと、ハロゲンさんも私たちも、何か、目印を覚えていて、
それを頼りに目的地へと向かっているのでしょうね!

鳥さんも目印を頼りに飛んでいると思います。
これも本の受け売りですが、
伝書鳩さんの帰巣本能を利用して、発信機をつけて、
飛ぶ経路を実験しましたが、必ず同じルートを通って、遠回りでも戻ってくるとのことでした。

> 鳥さんの顔を覚えられれば、この子は去年も来た。と確信出来ます。

確かに、duck4もスズメさんやヒヨドリさんたちなどよく見かける鳥さんたちは、
身体的な特徴の違いがないと見分けがつきませんが、
ハクチョウさんたちならば、最近、わかるようになって来ました。
特に、クチバシの模様には特徴があるので見分ける時にはとても役に立っています!
ただし、幼鳥さんと満1歳の若鳥では、クチバシの黒い部分が大きくなり変ってしまうので、
見分けが難しくてわかりません。

もし、アドちゃんがケガをしていて今シーズンも渡ってきていたら、
絶対、アドちゃんだとは気づいていないのでしょうね!
>
> 鳥さんの行動や五感、もっと3知りたいです。

自然科学の分野には、あまり興味がなかったので、
その専門用語をや生物知識をかみくだいて理解しないといけないので、
ブログに投稿して、説明するのもやっとやっとのduck4であります!v-519v-521
[2016/01/06 08:09] URL | duck4 #-[ 編集 ]
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ニックネーム:ダック4(Duck4)
趣味:旅行、バードウオッチング(アヒル・ハクチョウ)
小著:『ヒュッゲの国からデンマーク流人生の楽しみ方』
(本の森出版)

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