今日も、コハクチョウさんの
マルちゃんがいる
クッチャロ湖からのレポートです。

(クッチャロ湖のマルちゃん!

)
日中、ぽかぽか陽気のせいもあり、芝生が張られている岸で休んでいる、
オナガガモさんや
ハクチョウさん。
暖かくて、のんびり、待ったりと過ごしていた時のことでした。



(岸で休んでいるオナガガモさんやハクチョウさん!


)
そして、何かの物音に驚いたのか、
一斉に、
オナガガモさんたちだけが
飛び立ちました。
とても、一瞬の出来事だったので、
コハクチョウさんたち、もちろんマルちゃんも何事かと思ったはずです。



(一斉に飛び立つオナガガモさんたち!その時、ハクチョウさんたちは!

)
しかし、
ハクチョウさんたちは、
そのまま、何事もなかったように
留まっていました。
一方のオナガガモさんはと言うと、
電光石火のごとく、ここにいた全員が湖面の方へと飛び去っていきました。
オナガガモさんの
俊敏さは、すごかったです。

このような動きは、マガンさんもできます。
自分たちの
身に危険が及ぶようなことがあると思うと、
一斉に、大群となって飛び去って行きます。
それには、体が軽くて、
少しの助走だけで飛び立つことができるから、
危険が及んでも逃げることできます。

(湖面を逃げ惑うオナガガモさんたちの大群!

)
一方、
ハクチョウさんたちは、
全く、動じず、動こうとはしませんでした。
いや、
動けなかったと言うのが正しいのかもしれません。
大きいので襲われても、向かっていって蹴散らすこともできるからでしょうか。
それとも、体が重くて、カモさんやマガンさんよりも長い助走をつけないと
飛べないからなのかもしれません。
意外に、ハクチョウさんたちは、
鈍感な鳥さんなのかもしれません。

そんなハクチョウさんたちの特性から、
かつて、
悲劇や災難も降りかかったことがありました。
それは、明治維新の仙台藩での出来事。
川や湖で休んでいるハクチョウさんを
西軍の兵士が
面白おかしく撃ち殺して食べたという事件。
また、
米兵が、
川や湖で休んでいたカモさんやハクチョウさんを撃ち殺していたのを見た地元の人や自治体が、
GHQに直訴してやめさせたこともありました。
この過去の悲劇を
このオナガガモさんたちが飛び立つのを見て、
ふと思い出しました。

そして、今。
オナガガモさんやハクチョウさんたちは、狩猟されることなく、
安心して日本で越冬できるようになったことを実感しているのでしょう。


オナガガモさんやハクチョウさんたちを
クッチャロ湖で観察して思ったduck4でありました。

(参考文献

)
本田清著『白鳥のいる風景』(NHKブックス)
