![]() 今シーズン、
越冬しているハクチョウさんたちを見ていて思ったこと。 それは、ちょっと、気象の変化によって、 七北田川での越冬数も変るということです。 ![]() このようなduck4の疑問のひとつに答えてくれたのが 中西朗著『渡り鳥から見た地球温暖化』(成山堂書店) の本でした。 ![]() そこで、この著者は、 日本に来たハクチョウさんの越冬数と、 繁殖地の初夏の平均気温と積雪面積を比較。 その2つのデーターには相関性があることか、どうかを分析しました。 ところで、オオハクチョウさんの繁殖地は、 ベルホヤンスク山脈以東のヤナ川・インデイギルガ川流域です。 その前年のベルホヤンスクの6月と7月の平均気温が高い年には、 日本での越冬数も多いようです。 ![]() (オオハクチョウさんのアドちゃん! ![]() また、コハクチョウさんの越冬地は、チャウン湾などです。 そして、前年のチョクルダフの平均気温が高い年には、 日本での越冬数も多いようです。 ![]() (コハクチョウさんのおちびちゃん! ![]() そして、オオハクチョウさん同様にコハクチョウさんともに、 繁殖地での平均気温が高かったり、積雪面積が少ないときには、 日本でのハクチョウさんたちの越冬数も増える傾向があることを示しています。 今のところ、地球温暖化は、ハクチョウさんたちにとって有利に働いています、 しかし、異常気象が続き、繁殖地、越冬地での環境の変化が起きた場合に、 今までのように増え続けるのかは誰にもわからないことだと思います。 ![]() ![]() (中西朗著『渡り鳥から見た地球温暖化』(成山堂書店) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() 夏には、
毎日のように5羽の滞在組のハクチョウさんたちやアドちゃんがいた 七北田川の餌場。 今は、飛来組のハクチョウさんたちに占領され、 そこには、4羽もしくは5羽の幼鳥さんもいます。 特に、2羽の子ども連れたスミスさん一家が、 この餌場を仕切っている様で、 他の弱そうで臆病なハクチョウさんを 寄せ付けない存在です。 きっと、スミスさんのお父さんも体が大きくて、 向かって来られると、それだけで威圧感があるのでしょう。 そして、もう一組は、 たぶん、1羽の子どもを大切に育てている ワトソンさん一家だと思います。 ![]() (たぶんワトソンさん一家なのでは! ![]() ![]() (かつて同じ場所で見かけたワトソンさん一家! ![]() ずっとこの親子に出会うということは、 今シーズンは最後まで、ここを越冬地と決めて、 3月上旬ごろまでいるのではないかと思います。 それから、もう1羽は、気がかりの子が。 それは、親と一緒でないような迷子のオオハクチョウさん。 時々、姿を見せたり、見せなかったりするので、 おそらく、若い成鳥の群れにでも混じって、 日中、餌場へと出かけてそこで餌を食べていると思います。 ただ、他の子たちよりも迷子ちゃんは、 体が細い感じがするので、duck4は案じております。 ところで、2月初旬頃にもなると、 子連れの家族の事情も少しずつ把握できるようになります。 ![]() しかし、もっと親密になった頃には、 突然姿を消して北へと旅立って行くので、 いつものことながら寂しい気持ちになります。 どうか、 春に向かってすくすくと育って欲しいという 願いです。 ![]() ![]() (スミスさん一家と左奥に成鳥のそばにいるのが迷子ちゃん! ![]() 追伸 マイナス金利導入で、我々の生活にどのような影響が出てくるのでしょうか? いいことばかりが強調されますが、わるいこともあるはず。 そのあたりの説明がなされていないことに、 危うさも感じています。 ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() 今日から暦の上では春。
でも、寒さはまだまだ続きそうです。 ところで、昨日のブログの続きですが、 どのようにオオハクチョウさんが渡りをしているのか? ![]() そのハクチョウさんたちの渡りのルートを 東大と宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団などの研究チームが衛星追跡で特定しています。 その調査結果によると、 伊豆沼で越冬した群れが北帰行する場合、岩手、青森、北海道東部、サハリン島北部などを経て、最終的にロシア北東部のコリマ、インディギルカ両河川に到達した。移動距離は3800キロ。要した日数は86日だった。 屈斜路湖(くっしゃろこ)で越冬した群れも、伊豆沼の群れと同経路をたどり両河川へ達した。移動距離3100キロで、37日かかった。 秋の渡りの場合も春と同経路をたどって南下したことが判明。伊豆沼の群れは54日かけて3500キロ、屈斜路湖の群れは40日かけて3000キロをそれぞれ移動した。 越冬地への到着時期は伊豆沼が11月下旬~12月上旬だったのに対し、屈斜路湖が10月中旬~11月上旬で約1カ月早かった。 『オオハクチョウ北帰行の経路判明 研究チーム』(2015年1月25日付け河北新報電子版より引用 ![]() http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201501/20150125_13007.html ![]() (発信機を使ってオオハクチョウさんの渡りのルート調査の図!) オオハクチョウさんの秋の渡りでは、54日であるのに対して、 春の渡りの北帰行では、86日と秋の渡りよりも時間を費やしています。 やはり、途中、中継地に立ち寄りながら、 雪どけを待ちながら、そこで餌を食べて体力をつけて渡っていくのでしょう。 そして、宮城で越冬していたオオハクチョウさんの渡りのルートは、 宮城→岩手→青森→北海道東部→サハリン島北部経由→ロシア北東部のコリマ、インディギルカ両河川に到達。 のようです。 たぶん、あのスミスさん一家も、毎シーズン七北田川で越冬するために、 このようなルートで渡りをしているのかもしれません。 ![]() (毎シーズンこの七北田川で越冬しているであろうスミスさん一家の写真! ![]() そして、duck4が、3月初旬頃に屈斜路湖で出会った 発信機を付けさせられた1羽のオオハクチョウさんも、 宮城で越冬したものよりも短い期間で渡りをしているのでしょう。 そして、コハクチョウさんのおちびちゃんについてはわかりませんが、 滞在組のオオハクチョウさんたちやアドちゃんたちは、 親に連れられて、ロシア→サハリン→北海道東部→青森→岩手→七北田川 に来たのかもしれません。 ![]() (5羽の滞在組のハクチョウさんとアドちゃん! ![]() ![]() (参考ブログ ![]() 『発信機をつけられていた一羽のハクチョウさん・屈斜路湖(砂湯)にて!』(2013年3月8日付けduck4ブログより!) (引用記事 ![]() 『オオハクチョウ北帰行の経路判明 研究チーム』(2015年1月25日付河北新報電子版より!) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() 数羽のハクチョウさんたちが再び戻って来た堤防工事中の越冬地!
1月下旬の大雪で、 duck4の2つの定点観測ポイントの七北田川では、 130羽ほどにハクチョウさんたちが増えています。 ![]() ![]() ![]() そして、一昨年から、 堤防工事が行われた七北田川を渡る国道のそばの橋付近。 この越冬地には、いつの間にかいつかなくなってしまったハクチョウさんたちが、 今シーズンは、数10羽ほど戻っていました。 ![]() 嬉しいことです。 ![]() かつては、堤防を降りて、地元のヒトたちが、 パンを与えることができたので、 90羽ほどのハクチョウさんがいました。 しかし、工事の他に、パンももらえなくなってしまったのが、 寄り付かなくなった原因のひとつだったと思います。 ![]() ちょうとした環境の変化。 これは、ハクチョウさんたちにとって、 移動を余儀なくされることなんでしょう。 そして、そのいなくなってしまったハクチョウさんたちが、 duck4の定点観測ポイントへと移動して来たのかもしれません。 今シーズンは、すごい数がいます。 ![]() (昨シーズンまで全くいなかったハクチョウさんたちが戻って来た七北田川の越冬地! ![]() 気象とハクチョウさんの渡り! 今、duck4は、 中西朗著『渡り鳥から見た地球温暖化』(成山堂書店)を読んでいます。 ![]() その著書の中では、 越冬地での越冬数と気象データーを分析。 ハクチョウさんたちと地球温暖化の関係性について、 どのような影響を及ぼすのかを示しています。 ところで、昨シーズンの途中から、 duck4の定点観測ポイントの七北田川での ハクチョウさんたちの飛来数を記録してきました。 ![]() まだ、今シーズンは途中なんですが、 その越冬数の変化に、昨シーズンとでは、 ズレがあることに気づきました。 ![]() まあ、昨シーズンと今シーズンの違いなので、 比較するのには、まだまだ不十分のデーターです。 しかし、昨シーズンは、 1月下旬からハクチョウさんたちの越冬数が減り始めました。 あの6月からいたオオハクチョウさんのロクちゃんも、 突然姿を消してのもこの1月下旬からでした。 ![]() ![]() (あのオオハクチョウさんのロクちゃん! ![]() そして、今シーズンは、 1月下旬の大雪と寒波によって、 duck4の2つの定点観測ポイントの七北田川には、 130羽ほどのハクチョウさんたちが越冬するようになりました。 ![]() ![]() ![]() これも、今まで暖冬だったところに急激な寒波の到来。 北国の越冬地周辺の餌場の田んぼが雪で覆われたのか、 湖沼が凍らない北限の地の宮城県に南下してきたことも考えられます。 ![]() そして、著者が示しているように、 ハクチョウさんたちの渡りは、気象の変化に大きく左右され、 今、進行中の地球温暖化でどのような影響を受けるのか。 気象データーを見ることにより、 何かしらのハクチョウさんたちの渡りの動向を知るヒントが、 隠されているのではないかと思います。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() 今シーズン最高の130羽のハクチョウさんたち!
![]() 土曜日の早朝。 duck4の4箇所のポイントの七北田川で、 ハクチョウさんたちの数を確認したところ130羽いました。 ![]() ![]() ![]() 今シーズン初めて100羽越えです。 ![]() 雪が降り、寒くなったので北の越冬地から南下してきたのでしょう。 昨シーズンも統計を取っていましたが、 調査箇所が2箇所だったので単純比較はできませんが、 やはり、1月下旬がduck4の定点観測ポイントでの ハクチョウさんの越冬数のピークを迎えていることには変わりがないようです。 ![]() ![]() (大橋付近には5羽滞在組、アドちゃん、スミスさん一家の18羽いました!) ![]() (中洲付近!) ![]() (小さな橋付近には4羽の子どもを連れたハクチョウさんの一家もいます!) 130羽の中にはあのはぐれた迷子ちゃんも! ![]() 以前、duck4ブログでも紹介したあのはぐれた迷子のオオハクチョウさんも。 この時は、1羽の大人のオオハクチョウさんの後ろをくっついて泳いでいました。 片親(シングルペアレント)かどうかわかりませんが、 どうやら親子関係にはないようにも思いました。 そして、この迷子ちゃんを呼んでのですが、 とうとうduck4には近づいてくれませんでした。 きっと、警戒されているのかもしれません。 ![]() (迷子ちゃんと一緒にいる成鳥のオオハクチョウさん!果たして親子!?) 子育て上手なあの4羽の子どもを連れた両親も! ![]() この4羽の子連れの家族も以前ブログで紹介したのですが、 この時は、上流付近の小さな橋の近くにいました。 ハクチョウさんたちの世界では、少子化が進んでいるかわかりませんが、 4羽の子どもを連れているので、さぞかし子育てが上手で成功したのでしょう。 近づいてみたのですが、 duck4には関心を示さず、川の真ん中で休んでいました。 給餌に興味のあるハクチョウさんたちは、朝早くから餌場に集まるようですが、 この4羽の子どもを連れている両親は、給餌に頼らず、 自分たちの力で田んぼに出かけて餌を探しているようです。 ![]() (写真の真ん中にいるのが4羽の子どもを連れている家族!) (参考ブログ ![]() 『温暖化とハクチョウさんたちの渡りの関係性!』(1月16日付duck4ブログ) 『アドちゃんと重なり合う親とはぐれた迷子のオオハクチョウさん!』(1月6日付けduck4ブログより) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() 昨日の1月14日、宮城県内で今シーズン2回目の渡り鳥一斉調査が行われました。
![]() そのうち、 ガン類は、およそ17万5000羽 カモ類は、およそ4万3000羽 ハクチョウ類は、およそ1万1700羽で、 合計およそ23万羽ほどが確認されました。 この数は、去年よりも4万1000羽ほど少ないとのことでした。 『ハクチョウ水辺に生きる』の著者でもある嶋田哲郎さんは、 NHKのインタビューの中で、 「今シーズンは暖冬で北に帰る北帰行も早まると思われる!」 と話されていました。 ちなみに1月14日のduck4の七北田川の定点観測ポイントでは、 5羽の滞在組のハクチョウさん(斑ちゃん、チンさん、おちびちゃん、シンちゃん、おおきなハクチョウさん) とアドちゃんを含め、66羽のハクチョウさんが確認されたので、 1万1766羽ほどでしょうか? ![]() ![]() ![]() しかし、今シーズンは、 duck4の定点観測地でも2割ほど少ないようなので、 これも暖冬の影響が出ているのかもしれません。 ![]() ![]() (1月14日早朝のいつもの定点観測ポイントのひとつ! ![]() ![]() (こちらの橋の下には、5羽の滞在組とアドちゃんもいました!) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 詳しくは ![]() ![]() |
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duck4の定点観測ポイントの川には5羽の滞在組のハクチョウさん。大空を飛ぶことができませんが、元気に毎日、川を泳いでいます。この地域の人々にも愛され続けているハクチョウさんたちです。これからも、定点観測ポイントにいる飛べないハクチョウさんのこと中心にブログを配信していきます。今後ともに、宜しくお願いいたします。ブログ主宰者duck4より!
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